8/31 CG world jamまとめ その1.アニメーションのポートフォリオ作成について

TONKO HOUSE 中村さん アニメーター

海外で通用するデモリールの作り方

 

1.TIPS

ポートフォリオの提出先がゲーム系、アニメ系なのかで盛り込むアクションは変える。

最初の10秒でリクルーターは判断する。

ベストショットを最初と最後に入れる。

悩むショットは入れない。

短く、濃く。1~2分

BGMはなしでOK

良いアニメが作れてないなら30秒の短いリールで勝負してもよい。

 

リールには3つ入れるもの

会話のショット。パントマイムショット。体全体のアニメが分かるショット。

人の目につくためにはアニメが上手いのは当たり前。リールのアイデアが大事。

他の人にはできない自分のカラーを出す。

 

最初に音声を探す。10秒のアニメは1か月くらいかかるので、自分で楽しいと思えるセリフにする。

 

パントマイムショットでも、ただ球を投げるだけでなくシーンを含める。甲子園の最終マウンドなど。

 

体のアニメ→重さを表現する。

 

ショートフィルムを作るメリット→完成させることができるという信頼を得られる

デメリット→作業が多岐にわたるので、アニメーションだけにコストを集中させれない

 

 

2.海外TIPS

海外ではユニークなものが好まれる。相手を喜ばせるストーリーを考える。

重いものをただ持ち上げるアニメにせず、北極で氷を持つなど。

 

海外でのアニメ業界は狭い。協調性がある人が好まれる。アニメは共同作業。

信頼する人にリールを恥ずかしがらずに見せる。

LinkdeinやVimeoのオンラインポートフォリオが重要。

 

リールで必要なこと

オーバーアニメートはしない。日常演技のような微妙なアニメこそが難しい。

演技をつけた理由を必ず説明できるようにする。なんとなくのアニメはつけない。

  

 

3.リールの見本

中村さんの知人のリールの鑑賞。 

 

4.アニメーターの極意

アニメはすごく難しい。ゴールがないので常に学び続ける必要がある。

自主勉強としてクラスをとる。

監督の立場になり、見ている人の感情を動かすことを考える。

意見をたくさんもらう。だけど決断は自分。誇りをもつ。

アニメーションには意図がある。なんとなくは無い。

スランプになることもある。けど投げ出さない。

楽しんでつくる。つらい時は他の事をやっても良い。そうしているとまたアニメを作りたくなる。

 

質疑応答

ポケットに手を入れたときのパーカーの動き?

→頂点にクラスターを追加。クラスターのペイントしアニメーションさせている。

 

モリールはプレイブラストのみですか?

→ライティングなどで時間がかかるので、プレイブラストのみ。

 

ダイアログショット作りたい。英語に自信がありません。良い勉強方法は?

→自分での勉強は限界がある。アニメのクラスをとる。リップシンクの基礎などを知ってから学び始めると学びの速度が違う。

 

ダイアログショットの音源の著作権は?

→グレー?怒られたら謝る。学生のリールならいいんじゃ?という感じで企業側も黙認。採用にマイナスに働くことはない。

 

リールの講評

リール1

ペンデュラム、PUSHとか基本を一つ一つ押さえているのは良い。

歩きのバリエーションがあるのは良い。

 

シルエットをキレイに。白黒にしたときにおかしくなるもの(手が股の下からちょっとはみ出していたり)は省く。

フラットにならないシルエットに。

 

ウェイトシフト。重心の移動が大切。軽く見える。

手足のオーバーラップをしないと固く見える。

 

メトロイドサムスがジャンプして空中で銃を構えるカット。

手を上げる前のアンティックがない。予備動作。

見せたいもの(右手のサイコガン)が目立つように、逆の手を体にかぶせたシルエットにしているのは上手。

重たい銃は遅れて動かす。

同じシルエットが長く続きすぎる。頭、足先を少し動かしてやる。

アークの流れの一部が直線になっている部分がある。

 

リール2

左右対称すぎる。

コンタクトフレームがある。ストレッチのとき。ジャンプの瞬間。良い。

それがないと地面を蹴った感じがでない。

 

ペンデュラムは直線になるフレームが無いように。

ストレートラインがあると固く見える。

 

バウンシングボールだけでできる人かどうかわかる。

リクルーターに誤魔化しが通用しない。